深夜26時はキミと一緒に、
「いやー、あれ程の女子生徒からの支持を受けてるなんて~。先生、ひょっとしなくても、女子生徒の一人や二人に手ェ出してない?」
振り返ると、俺の目の前には今一番会いたくない人がヘラヘラ笑いながらと立っていた。
冗談めかした声で皮肉るこの男は小田 賭(オダ カケル)、文学の先生。年は28で、同い年の同期の早苗先生とは仲がいいらしい。
そしていつも、俺に冗談目かして冷やかしを言う苦手な人。
その妙に嫌味の入ったような、笑い顔がしゃくにさわるんだよな…。
小田先生は結構しつこい上、めんどくさい。
適当に相手をするのが賢明だ。
「んな訳ないでしょう。こっちは参ってるんですよ、冗談よして下さい。」