キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン


放課後、






暗い気持ちのまま、瑠那はSH(ショートホームルーム)
を受けていました。




瑠『ハァー…。』

阿『大丈夫?さっきから何回ため息
してると思ってんの?』

瑠『だって…』

阿『だっても、糞もない!!
あの女は、やっぱりろくでもない奴
だったって分かった…それですまそ
うよ。』




先程、

ほぼ強制的に里美との事を吐かされて
しまい、今私よりキレてる阿里沙を目の前にして、私はまだ複雑な心境に困っていました。

阿『やっぱり、あの女は人を人として見
ないし、第一あたしはあの女気にく
わないんだよね。』



阿里沙…ほとんど愚痴になってるよ。



直『別に良いじゃん。あんな奴の事なん
忘れちまえよ。』



そんなこと…
出来るものなら今すぐにでもしたい。

簡単に忘れられるぐらいなら今すぐにそうしたい。

だけど…出来ない…。

まだ自分が里美のこと信じたいと思ってる証拠に…二人でお揃いに買った写真つき
ペンダント、捨てられずにいる…。

初めての親友だから

初めて心を抉られた気分…

その事に心が着いていけない…。



………。



長い沈黙が私達3人を包んだ…
現実的にはたった数十分の出来事だったん
だけど、私には永遠に感じられた…。


そして、沈黙を破ったのは…




阿里沙だった。







阿『とりあえず、今日の告白はそんな辛
気臭い顔で告白しても嬉しくないよ
元気出しなよ瑠那!!』

直『……。』


直樹はずっと話を聞いていて
先輩に告白する話に入るとムスっとした。

直樹は普通に格好いいと思う、
女子にも人気だ。
去年もチョコ何個もらったんだって
想うくらい両手では持てない程、
大量に貰ってたよね。


直樹チョコ嫌いなのに…。


今年も沢山もらったのかな。


阿『まぁ、頑張って♪絶対上手くいくよ』







とりあえず、告白のことだけに集中しよ…











私と阿里沙が今日の告白について
語っている間に、




直樹が私に

『……何でだよ…。』

と呟くように言っていたことは
誰も気づかなかった…。


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