自転車事故があってから、
みんなの対応が変わりました。


ゆりちゃんが傷害になったのは瑠那のせいだと皆は瑠那を冷たく蔑みました…。

毎日聞かされる言葉…

『黒川さえ居なければこんな事は起きなかった。』

『瑠奈ちゃんってわざとゆりちゃんを怪我させたんじゃない?』

『ゆりちゃんをこんな目に遭わせたんだから、黒川も大怪我しろよな…。』


冷たく、心ない言葉は
私の心を簡単に抉り、
孤独感を与えました。


だけどそれでも、
直樹は毎日私と一緒にいて
優しく『お前は悪くない、これは事故だったんだ。』と声をかけてくれました。

阿里沙は私に冷たい言葉を言う人全員に
『瑠那は悪くないんだよ!!事故だったんだ、仕方ないでしょ!!』
と私を庇ってくれました。

二人は私を庇ったことで同じく皆から
避けられるようになりました。

本当に申し訳なくて、
二人に私を庇わなくて良いよって
言ったことがありましたが
二人は聞く耳持たず、
『友達を放っておけるか…。』
と強く言ってくれました。

本当にありがとう。






月日がたち、
瑠那達は中学生になりました。


中学校入学祝に海へ
ドライブに出掛けました。
瑠那達3人は海が大好きで
よく泳ぎに来たり貝殻を拾いに来たりしました。


3人はこの海の
夕陽が沈む瞬間が気に入っていて
この夕日を眺めながら、
3人は約束をしました。

『ずっと友達でいよう。この3人で世界を見に行こうね…。』

悲しいような、切ないようなそんな夕日に3人は未来を約束しました。




まさか、この約束が一瞬にして
叶うことが出来ない事になるなんて
思いもしなかったです…。


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