楔
A『おい、転校生。
お前何でこっちに引っ越してきたんだ
よ。追い出されたのか?(笑)』
こんな奴に構ってられるか…
A『おい、無視すんなし!!』
グイッ
(痛っ)
私『髪の毛引っ張るな!!』
ドンッ
A『イテー!!』
あまりにもムカついた私は、大事な髪の毛を引っ張られたことにイラついて
Aを椅子から押し倒してやりました。
たまたま当りどこが悪かったようで
アザになってしまったみたいです。
するとAは大声で泣いて喚くんです。
エーンエーンッ!!ボク何も悪く無いのに!!
この糞転校生がボクを突き飛ばしたー!!
内心毒づいてましたけど、
一応突き飛ばしたのは悪かったなと思い
『ごめんね』って言いました。
煩い喚き声に駆けつけた先生は
『いったい全体どうしたんですか?』
と生徒より焦って聞きました。
すると、
同じクラスにいた一部始終を見たはずの
人が口々に言いました。
『黒川 瑠那(くろかわ るな)さんが、一方的に隼(はやと)君を虐めてました。』
黒川 瑠那はあたしの名前で、
多分、いや絶対に 隼という押し倒されたこの男の子の名前で…
ていうより…
私が“悪い”ようにされてる?
『…ちがっ…』
… 違う…
私が悪いんじゃないよ…。
そいつなんだよ…。
今の状況に頭がついてこらなくて、
馬鹿みたいに『…ちがっ…』しか言えなかった。
そして先生のとった行動に
さらに唖然とする。
『今すぐ職員室に来なさい…
黒川さん…。』