君のために歌う歌

衣装を決めましょう!

後日のLHR。



宙子は教壇の前に立っている。



「今日は、当日の衣装についてお話があるのですが……」



控えめに話す宙子に、耳を貸すものは半分位で、クラスはざわざわしている。



「みんな!ひろちゃんが喋ってるよ!」



そう声をあげたのは陽翔だった。




クラスはしん、となった。



郷愛がグッと小さく親指を突き出したのを宙子は見ていなかった。
 


「あ、え、あ、ありがとう。


え、と、改めて、今日は衣装についてみんなにお願いがあります。

衣装は各自用意してもらいたいんだけど、みんな何か分かり易い服持ってたりするかな…?」



クラスはしんとしたままだった。



宙子はたじろいだ。
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