君のために歌う歌
「えーと、そんな感じで分かり易い服を用意したいんだけどね、予算があんまりなくて

…予算は装飾と、景品に回したいなーと思ってるんですがどうでしょうか。」




しかし、宙子がしゃべり出すとみんな黙ってしまう。




「賛成の人は拍手!」



陽翔はそう言い、拍手をした。




すると、クラス全員が拍手をした。



宙子はホッとしたが、みんな賛成ならそう言ってくれればいいのに、と思いながら続ける。



「ありがとう。だからみんなには自分の服を自分で用意して欲しいんだ。」



「裁判長意義あり!!!!」




そう言って立ち上がったのは郷愛だった。


「よ!クラス一の電波!」



お調子者の男子が囃す。



そう言う声を出せるなら、陽翔みたいに助けてくれればいいのに、と宙子は思った。
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