君のために歌う歌
宙子は拍手を手で制して落ち着かせた。
「分かりました。分かりました。
田中さんと影葉さんは座ってください。
もう夏休みまで時間がないので、ほんとに急がなくてはいけないので……
うーんどうしよう……
そうだなそうしよう……
明日の放課後までに、自分が用意できるものと自分の名前を書いた紙を私に出してください!
次のLHRまでにそれをクジにしてくるから……それで決めたいと思います!いいですか!」
宙子は独り言を言いながらも提案した。
「すぐ思いついたにしては素晴らしいですね!」
男子がはやした。
それに合わせてみんなは拍手をした。
宙子は少しだけ嬉しくなった。