君のために歌う歌
ちがう、私は実行委員だし、出し物のことか、バンドのことで聞きたいことがあるんだきっと。



クラスで言いたくないような。



そこまで考えて、あ、もしかして好きな子はクラスの子なのかな、と思った。



心臓がキュッと締め付けられた気がした。




「あースッキリした。」



郷愛が帰ってきた。




「おかえり。大物は出たかい。」




宙子は陽翔の紙を挟んでノートを閉じた。




「うんこじゃねーよ!」



郷愛が笑いながら言った。
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