君のために歌う歌
「んだば!写真撮りましょうかね!!」



郷愛が明るく言った。



「ひまわりだけでしょう?」



宙子が言うと、郷愛は指をチッチッチッとふった。


「せっかくの展示だからね、生産者の写真を載せないと。」


「安全な野菜かよ」


二人の掛け合いに陽翔はフフッと笑った。




「何がおかしいんだイケメン!!お前には後で客引き用の写真、撮らせてもらうからな!!!」



郷愛がズビシと陽翔を指す。



「えー!」


陽翔は気の抜けた声で言った。




「ちょっと、事務所通してもらわないと困りますよ!!」



少しおいてけぼりを感じた高橋はマネージャー役で登場してみた。



「半端なスポーツ刈りに用はねぇ!!!てめぇはレフ板係だ!!!」



郷愛はそう言ってレフ板をバッと広げると高橋の方へ突き出した。



「そ、そんな殺生なぁ~!!」



陽翔はそんな二人を見ても、ハハハ、と笑って嬉しそうだった。



宙子は微笑んでいたものの、今すぐ陽翔の前から逃げ出したいような気持ちだった。



目の前にいる陽翔は眩しすぎて、胸がしめつけられる。
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