君のために歌う歌
明るい曲だった。


陽翔は、歌ってる間中、宙子と目を離さなかった。




夏の日に、水をあげたひまわりのような曲だった。

  



「ありがとう。」


観客はそれほど盛り上がらなかったが、曲が終わり、拍手をした。









宙子の頬には、自分でも気づかないうちに、涙が流れていた。



(私と陽翔の曲だ……。)



陽翔の目は、そう言っていた。


歌詞も、自分達の要素がたくさんあった。



それは、恥ずかしくて、それよりもとても嬉しくて、宙子は心臓の鼓動で飛び上がってしまいそうだった。


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