君のために歌う歌
かっこいい。









それだけしか思い浮かばなかった。




宙子は時が止まってしまったかの様に、頬杖をついたままその男子の事を見つめていた。






男子は、笑みを浮かべたまま正面を向き、宙子の方へを決して向かなかった。







少しでもいいから、こっちを向いてくれたらいいのに。







宙子はそう思いながら、彼の長いまつげの向こうの、少し色素の薄い目見つめていた。
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