君のために歌う歌
陽翔は唇を離すと、宙子を抱き寄せて言った。


「俺も、ひろのことが大好き。今まで会った誰よりも。



なかなか言えなくて、ごめん。




伝えたら、離れたくなくなっちゃいそうだったから……。」



陽翔はだんだんと涙声になった。



宙子は陽翔を見上げた。



「離れる必要なんてないんだよ……?」




陽翔はかぶりを振った。



「……また、アメリカに戻らなくちゃいけないんだ。」






「え?」


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