君のために歌う歌
「へぇ!そうなんだ!!あ!だから宇宙柄なの?」




ぱっと顔を明るくした陽翔に、宙子は思わず傘に隠れた。




「うん。友達が誕生日にくれたんだ。」





「へぇ!いいね!」





陽翔はまたビニール傘をくるくると回す。





「宇宙の子でひろこかぁ~……」





「俺はさ、太陽の陽に翔ぶだから、なんか宇宙繋がりって感じだね!」





「えーちょっと無理ないー??」




「宇宙と太陽!すごいじゃん!」




嬉しそうに言う陽翔。
 




「て言うかさ、」





そう言って陽翔は宙子の傘を取り上げて、閉じた。





そしてひろこの肩を自分の方へと引き寄せた。
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