君のために歌う歌
「で、でも…相合傘はまずいんじゃ…」






ヒロは、かっこいいんだし…という言葉は飲み込んだ。





「気にすることないって。誰もいないし。」




確かに、時間帯が微妙なせいか同じ高校の生徒は歩いていないようだった。





「うーん、でもさ…」




「それとも俺の学ランをびしょびしょに濡らしながら歩きたい?」




「う、そんなこと無いけど…」




「じゃあ、いいよね!」




陽翔は嬉しそうに言った。





宙子は不本意ながら、自分も濡れないように陽翔に身を寄せて歩いた。









陽翔は、宙子が濡れないように、右肩を濡らして歩いていた…。
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