君のために歌う歌
モヤモヤとした気持ちだった。
昨日だけで、十分にドキドキさせられた。
しかしそれは、自分だけ特別ではないんだろうと、宙子は思っていた。
「うーん、嫌いじゃないけど、好きにはならない…かな。」
何より釣り合わない、と言うのは飲み込んだ。
「チャンスを掴み取らないのでありますか大尉!!」
「チャンスはもう過ぎ去っちゃったのよ、田中二等兵。」
「健闘を祈る!!!」
「高橋は何役なのよ。」
宙子が言って、3人は笑った。
私には、この二人がいれば幸せなんじゃないかなと、宙子は強く思った。