君のために歌う歌

陽翔はテーブル際に宙子は追い詰めると、その右手に握られた雑巾を取り上げテーブルに置き、右手を自分の右手の手のひらに乗せて言った。




｢お手。｣


そして、



｢よくできました！｣


と、宙子の頭をワシワシと撫でた。




宙子は恥ずかしいのか腹立たしいのか分からなくなって、



｢ば、馬鹿にしないでよ！｣



と、陽翔を両手で突き飛ばした。



陽翔は、一歩後ろによろけただけだった。