ごめん、好きすぎて無理。
ごめん*02
あの頃より遠い
紗奈のお願いを半ば無理矢理聞く羽目になってしまった俺ー…
時間が経てば経つほど、バカなことをしたと思う。
日にちが経てば経つほど、もっときちんと考えて発言すべきだったとも思う。
紗奈との会話の後、紗奈は一人タクシーを呼び帰宅した。
大地も海も相当飲んでいたのか朝まで爆睡し、俺は一人自分の部屋で過ごした。
あれから一週間ー…
~♪~♪~♪~
携帯が鳴り響く音に、画面を確認すると、紗奈からの着信だった。
一瞬気まずくて電話に出ないことも考えたが、出ないのも後の事を考えると嫌な予感しかしない。
『………もしもし』
通話を押し、俺の第一声は自分でも驚くほどに低くて、そしてやる気のない声だった。
『陸?
この間言ってたことについてなんだけど、明日の日曜日、空いてる?』
この間の一件とは、というかこれは正しくデートのお誘い…
『…………まぁ…』
『じゃ、明日の6時に待ち合わせね!』
うん……6時!?
『6時って……午後6時ですよね?』
『何言ってんの?
午前6時に決まってるじゃない?
そんな遅い時間に待ち合わせてどこに行けるのよ?』
…さも当たり前、のような感じでお話されてますが。
そもそも彼氏彼女という間柄でもないのに、午前6時に待ち合わせてどこに行くつもりですか!?
『………あー、うん……』
でも、何故だか、そんな紗奈の言葉を受け入れる言葉でもなければ、紗奈に対して“おい!”という言葉でもない。