ごめん、好きすぎて無理。
『………そう、なのかもな…。
でも結婚相手と幸せになる、そう言ってたからさ…』
『じゃ、結婚式にその彼女、奪っちゃうとか?』
海はニヤリと微笑んで、そんなことを言う。
知らないっていいな。
何も知らない、だからそんな冗談が言える。
『……それこそ元カノの人生をぶっ潰すだろ』
てかな、元カノは紗奈、つまり相手は海、お前。
だから、海から紗奈を奪うとか…
『……そっか。
陸にも幸せになってもらいてーなー…』
『…俺は無理でしょ』
『でもさ、その子、前を向けたってことでしょ?
だから結婚するんだからさ、陸ももう過去にとらわれてないで、前見ろよ、な?』
俺は海の言葉に頷くー…
『あ、でもさ、なんで突然今まで黙ってたこと、話してくれたわけ?』
そうー…
それを説明しなければならないー…