彼と私の事情
電車を乗り継いで、ある場所に向かった。

「…ついた…。」

あのご飯を食べた相澤さんの店に向かっていたのだ。


「…いらっしゃい。」

「どうも。忙しい所にすいません。」

来る前に電話していたとはいえ申し訳ない。


なのに。

相澤さんはご飯も準備していて、
感じ取っていたようで、お話をする準備までしていてくれた。


「半端な時間に悪いね。ランチ終わんないとゆっくり話せないからさ。」

休憩時間におじゃますることとなってしまったのに、嫌な顔ひとつせずに待っていてくれた。
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