神が奪ったモノ
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三日間野宿で過ごして歩くと、小さな村が見えてきた。
ナラン村だ。
レーベンはこの村で剣を買うつもりだった。
村で鍛冶屋の看板を見つけ、早速中に入った。
「いらっしゃい!」
明るい娘の声がカウンターから聞こえた。
誰が見てもと茶髪と答えるショートの髪に深緑色の瞳、豊満なボディーの若い娘がいた。
歳は二十歳程だろうか、とてもハツラツとしていてどこかロリエッタを思わせる。
「何をお探し?」
娘はカウンターから出てきてレーベンに尋ねた。
「あ、あの、剣を…」
年若い女性はレーベンの住むルーフェル村にはいなかった。
耐性のあまりないレーベンはしどろもどろになりながら答える。
「剣ね。どんなのにする? 短剣?」
「いや、腰に下げれるくらいの剣を……」
「持ったことは?」
「ないですけど、鍛えていたので大丈夫だと思います」