神が奪ったモノ


レーベンが屈託なくそう言うとアインが固まった。


「え……。レーベンそれは本気でいってるのか?」


アインは戸惑ったように問い掛ける。


「な、なんだよ。俺、何かマズイこといったか?」


「本当に知らないのか?」


「だから何をだよ。


勿体ぶらないで言えよ」

レーベンはアインの反応が焦れったくて答えを急かす。


アインは一つ間を置いてから話した。


「この世界には千百年前に天罰が下ったんだ」


「天罰? 神様から?」


レーベンが疑問を口にする。


「そう。人間に下された天罰。それを僕達は【五つの天罰】って呼んでる。


天罰の種類は五つ。


一つ目は笑えない天罰。二つ目は怒れない天罰。三つ目は泣けない天罰。四つ目は忘れられない天罰。
五つ目は死ねない天罰。

そのどれか一つが、必ず人が七つになると現れる。」


「なんで七つになると現れるんだ?」


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