神が奪ったモノ
「そんな! じゃあレーベンは全てをもっているのか!
すごいな!」
アインは身を乗り出して大きな声でそう言う。
間近で聞こえたアインの声にレーベンは耳を塞ぐ。
「声がデカイ! 近い!」
「あぁ、ごめん。
でもすごいな。そんな人がいるなんて。
今までにないことだよ」
アインは目を輝かせている。
「そうなのか?」
「そうさ! レーベンはすごいやつなんだな」
そう言われてレーベンは照れている。
しかし、アインは笑顔の裏である思案を巡らしていたことをレーベンは知らない。