神が奪ったモノ
朝食を終えるとレーベンはアインにあることを頼んでいた。
「なっ! 頼むから剣を教えてくれよ!」
「えー、やだよ。僕は教えるほど上手くないよ」
「いーや、昨日の男たちを追い払った実力はかなりのものだと俺はみた」
「そんなことはないよ。レーベンの検討違いさ」
「そんなことはない! なぁ頼む、 一生のお願いだからさ!」
パンと手を合わせてアインを拝み倒す。
「……はぁ。わかった」
「本当か!?」
「だけど、僕は厳しいからね」
「そうこなくっちゃ!」
レーベンはニカッと嬉しそうに笑った。
「なら今からは駄目か?予定では少し後から出発しても間に合うと思うんだけど。どうかな?」
「んー、まぁ僕は急いでないからいいけど……」
「なら決まりだな!」
ということで二人は場所を森の中に変える。
木があまり生えていない、開けた場所を探して稽古に入る。
「君から向かって来なよ。言っとくけど、容赦はしないからね」
「おう! はあぁぁあ!」
レーベンは気合いの声と共にアインに突っ込んでいった。