神が奪ったモノ
ロリエッタとレーベンは一緒に暮らしている。
レーベンは孤児で、裏の森で見つかった。
森に薬草を摘みに行った村娘が見つけたのだ。
その時、レーベンはまだ赤ん坊で、小さな籠に入れられていた。その中に『レーベン』という名前を書いた紙だけがあったらしい。
村人達は当初、誰が引き取るか悩んだらしいが、ロリエッタが自分が引き取ると名乗ったらしい。
それからロリエッタはレーベンを厳しく育てた。
レーベンが十二になる頃に、ロリエッタは生い立ちを話した。
最初レーベンは驚いていたが、薄々髪の色などで気付いていたらしく、たいした反発などはなかった。
もう少しでレーベンは十六になる。
まだまだヤンチャだが、この歳になれば十分に大人だ。