LOVE❤SONG
【池田家:亮】

土曜日。俺は美咲と、美咲の両親に話をしていた。

美咲の父『いつも面倒見てくれてありがとうな。どうぞ、座って。』
亮『いえ。』
美咲の父『そんで、話ってのは?』
俺は少し間を開けて話し始めた。
亮『美咲と結婚させてください。』
手を床につき、頭を下げてお願いする。
美咲『お、ねが、い、しま、す。』
美咲も頭を下げる。
美咲の両親は難しい顔をしていた。
美咲の父『......亮君には、物凄く感謝している。美咲が健康だったら、許していたかもしれない、でもね、美咲の事を思うと、とても結婚を許すのは、難しいことなんだよ。』

自分でもよくわかってた。先立ってしまう人の気持ちも、置いてかれる方の気持ちも。美咲だってきっとわかってるはずなんだ。それでも結婚したいと願うなら、辛くてでも俺は美咲のやりたいようにやらせてあげたかった。

美咲『おと、う、さん。あ、た、し、結婚、し、た、い。や、りた、い、こと、ぜん、ぶ、やって、み、た、い。』
美咲の父『美咲、でもな...』
美咲の母『いいわよ。』
美咲の父『母さん!』
美咲の母『美咲のやりたいようにやりなさい。そう言ったはず。』
美咲『あ、り、が、と!』
その言葉に美咲は笑顔になった。
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