病むほど君に依存してる
「そ、れは……ごめんなさい。でも!どうして近付くななんて言ったの?!私は、また3人一緒にいられるって思って……!」

「変わっちまったんだよっ!!!」

「っ……」


 孝、くん……?


「ッチ。……もういい、教室に戻るぞ」

「えっ?えっ?!」


 孝くんに強引に腕を引っ張られ、私は屋上を後にせざる得なかった。

 立ちすくんだままでいる瑠珂くんを、その場で置いてきぼりにして……。


 瑠珂くんと孝くんの間に何があったのか、どういうことなのか、私にはさっぱり分からない。

 でも、私の腕を引っ張って一歩先を歩く孝くんの背中を見ていたら、とてもじゃないけどそんなことを聞ける雰囲気ではなかった。

 けれど、なんとなく気が付いてはいた。


 ――もう、あの頃のように、3人で笑い合うことは出来ないのだと。
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