LSLの休憩所


だから、たくさんの女の子と付き合って、たくさんの女の子を抱いたけど。
どの子も似たり寄ったりで、抱き終わった後には全ての興味はなくなっていて、そんな自分が最低だと思うけどもこればかりはどうしようもない。


振られたって痛くも痒くもなかった。
同情もなかった。

泣かれると少しだけ、良心が痛んだけど。



でも、俺を夢中にしてくれなかったのはそっちだよね。
だなんて、相手に責任転嫁していた。


どこまでも最低野郎。


結局、家に帰って姉貴の顔を見ると“ああ、好きだな”って思っちゃって。


そんな姉貴の口から、“新一”って名前が出る度にギシギシとどこかが痛んだ。


早く忘れたいのに。
忘れたくて、頭の中からいなくなって欲しいのに。



いつだって、引き戻される。


どうしようもなく好きなんだと、それで気付かされた。


愛ちゃん。

ねえ、君なら俺をそこから救ってくれるかな。


好きにさせてくれるかな。



俺のこの選択肢は、間違ってるかな。





      【完】

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