LSLの休憩所
瞬
「まともなの、あんただけっぽいから」
「…くくっ、確かに」
少しだけ赤くした頬で、そうぶっきらぼうに言い放つ愛。
そんな愛を見て、ちょっとだけ虐めたくなった。
だから、俺は愛の手を引いて美術室に連れ込んだ。
ぜーはーと肩で息をしてこっちを睨み付ける愛を見ると、口角が上がって行く。
「……あ、あの」
「何」
「…どうして、こんな場所に」
さあ。わかんない。
俺だって愛をここに連れて来て、どうしようかなんて考えてなかった。
ただ、二人きりになって話してみたいと思った。
それだけは本当。
「…何でだろうね」
「はあ?」
あからさまに歪む愛の顔。
「興味が、あった。じゃ、ダメ?」
反応を見て、コイツ処女だろうなって思ったし。
クラスにいる時に誰かが、転校生の経験人数ヤバイんだってよって言ってるのが聞こえた。
だけど、嘘だなってこいつと直接話して思った。俺の直感。