雨降りの日の彼女
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彼女が言うような優しい恋をしてる。
それは本当で。
ただ、彼女より恋が先へ走ってるだけで。


彼女にレモンティーを渡す時に触れた指先。
紅く染まった頬。
本人が嫌う、色素の薄いくせっ毛とか。


細かい部分まで視線を独占させられて、触れた場所からは電気が走るみたいだ。


ああもう。
やばいよ俺。


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