雨降りの日の彼女
.




彼女を目で追いかけ始めて気づいたこと。
雨の日にしか駅のホームに現れないこと。
いつも数人の女子でかたまって話していること。

それと、もう一つ。

あれから何度か、彼女と目が合ったことがある。
あちらも、この前のことを覚えているんだと思った。
でもそれは、俺のただの自惚れで。

彼女が見ていたのは俺じゃない。



俺の隣にいる、浩介だ。


.
< 16 / 125 >

この作品をシェア

pagetop