雨降りの日の彼女
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「あれですよあれ。あたしが写メ撮ろうとした相手」


「………ああ、浩介?」


「そう!」


話が噛み合ったことが嬉しかったのか、席に深く座り、笑った。


「よかったぁ。もし間違ってたらどうしようかと思ったよ」


「確信無しで俺の手引っ張ったの?間違いだったらどうするの」


彼女の言葉に呆れながら尋ねると、


「その時はその時で、どうにかするよ。」


のうてんきな答えが返ってきた。



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