雨降りの日の彼女
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「じゃあ、誕生日は前に聞いたから……血液型とか?」


由宇は、前回の質問の続きをすると言い出して、うーうーうめきながら考え、その後出てきた質問が血液型だった。
悩んだわりには普通の質問で、俺は思わず笑ってしまった。


「なによ」


「なんでもない。あいつはA型。」


「そうなの?うわぁ同じだぁあっ」


同じ血液型なのが嬉しいらしく、黄色い声をあげながら「どうしよう」とか言い始める彼女。
そんな彼女に、「どうにもなんないと思うけど」と答えておいた。

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