雨降りの日の彼女

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恥ずかしそうにうつ向きながら言う彼女を､素直に可愛いと思った｡

でも､そうさせてるのは俺ではなくあいつで｡

嬉しさよりも嫉妬心が勝って､冷たい返事になってしまった｡



だって君は､俺が待っていてもそんな表情は見せてくれないから｡



「とにかく座って｡拭かないと風邪ひく｡」


俺は彼女の手を引いて濡れていない場所に彼女を座らせた｡
雨で自習になったために体育で使わなかったタオルを取り出し､彼女の頭に被せると､「うわ」と彼女は声を上げた｡


「わ､ちょ､待って！自分でできる｡」


そのまま頭をガシガシと拭いていると､彼女は慌ててそう言った｡
「なんで」と問うと､「くせ毛だから大変なことになるっ」と泣きそうな声で言うので､俺は手を離した｡

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