赤いエスプレッソをのせて
こんにちはという鏡の後悔に
♪
朝起きるといつも思うのだけれど、どうして世の中はこんなにグルグル回っているんだろう。
私が低血圧だからそう思えてしまうのか、それとも本当に『世界』というものはグルグル目まぐるしく回ってるのか……
正直言ってわからない。つぅか、知らない。
そんなぼやぼやした頭のまま体を起こして鏡を覗き込むと、ああやっぱし、いつもの通りというか、寝相が悪いというか、髪質というか、それともやたらめったら伸ばしちゃったせいか、髪の毛がごっちゃごちゃに乱れてしまってる。
まるで火山の噴火かメデューサの頭みたいだ。
(ヤバいわぁ、これ)
朝食よりも先に、櫛を取って髪をとかす。
これが私の、二つある朝の日課のひとつだ。
そして、もうひとつの日課は、私の肩に話しかけること。
「…………今日もそこにいるのね、アンタ。毎日毎日おんなじことばっかりで――楽しいの?」
いいや。
正確には、肩にいる彼女に話しかけること。
私の肩には、妹の幽霊がいるのだ。
朝起きるといつも思うのだけれど、どうして世の中はこんなにグルグル回っているんだろう。
私が低血圧だからそう思えてしまうのか、それとも本当に『世界』というものはグルグル目まぐるしく回ってるのか……
正直言ってわからない。つぅか、知らない。
そんなぼやぼやした頭のまま体を起こして鏡を覗き込むと、ああやっぱし、いつもの通りというか、寝相が悪いというか、髪質というか、それともやたらめったら伸ばしちゃったせいか、髪の毛がごっちゃごちゃに乱れてしまってる。
まるで火山の噴火かメデューサの頭みたいだ。
(ヤバいわぁ、これ)
朝食よりも先に、櫛を取って髪をとかす。
これが私の、二つある朝の日課のひとつだ。
そして、もうひとつの日課は、私の肩に話しかけること。
「…………今日もそこにいるのね、アンタ。毎日毎日おんなじことばっかりで――楽しいの?」
いいや。
正確には、肩にいる彼女に話しかけること。
私の肩には、妹の幽霊がいるのだ。