赤いエスプレッソをのせて
♪
時々、私は考える。
空がなかったら。
地面がなかったら。
人がいなかったら。
動物がいなかったら。
空気がなかったら。
地球が、なかったら。
世界は、どれだけ静かだろう。
世界は、どれだけ儚い存在だろう。
それを時々、考える。
考えては、怖くなってやめる。
今の私の存在。
妹の存在。
真っ白な紙の上に、ぽつんと落とした墨汁の一滴。
初め綺麗な円だったそれが、だんだん滲んでいく。
輪郭が、なくなる。
私と、妹。
美代、千代。
境目は、どこ。
肩の上。
私自身。
世界が、儚い。
白くて、怖くて、なにかが失せていく。
私が?
妹が?
そんなこと、時々考える。
考えて、ふと、やめる。
考えるのが、怖い。
考えたら、なにかが消える。
なにかが失せる。
なにかが壊れる。
なにかが私から、抜け落ちる。
そして、余計なものが、増える。
そんな気がする。
だから、考えない。
考えたくない。
真っ白い。
紙の上に。
私と妹。
境界は、短く、薄い、肩との距離。
時々、私は考える。
空がなかったら。
地面がなかったら。
人がいなかったら。
動物がいなかったら。
空気がなかったら。
地球が、なかったら。
世界は、どれだけ静かだろう。
世界は、どれだけ儚い存在だろう。
それを時々、考える。
考えては、怖くなってやめる。
今の私の存在。
妹の存在。
真っ白な紙の上に、ぽつんと落とした墨汁の一滴。
初め綺麗な円だったそれが、だんだん滲んでいく。
輪郭が、なくなる。
私と、妹。
美代、千代。
境目は、どこ。
肩の上。
私自身。
世界が、儚い。
白くて、怖くて、なにかが失せていく。
私が?
妹が?
そんなこと、時々考える。
考えて、ふと、やめる。
考えるのが、怖い。
考えたら、なにかが消える。
なにかが失せる。
なにかが壊れる。
なにかが私から、抜け落ちる。
そして、余計なものが、増える。
そんな気がする。
だから、考えない。
考えたくない。
真っ白い。
紙の上に。
私と妹。
境界は、短く、薄い、肩との距離。