赤いエスプレッソをのせて
♪
赤頭の変人は、
「美代さんに会えましたから、今日はほかのことはどうでもいいです」
なんてのたまうと、受信をあっさりやめて、私が出てくるのをずっと待合室で構えていやがった。
山久尚司――私はコイツが嫌い。
違う。
苦手。でもない。
うーん、まあ、とにかく、コイツは私にとって、ヘンな存在だ。
一緒にいるととにかくややこしいし、面倒くさいし、頭赤いし、うるさいし、あげく殺してくれだの言うし……。
以前、山久と出逢ったのが『四季の広場』。
彼はどうやらあの公園の名前を知らなかったらしく、あまりにせがむので仕方なく教えてやった。
「それではやり直しましょう」
すると、そう言われた。
「デートは初めから終わりまで、楽しくやらないといい思い出になりませんよ。僕はアナタにいい思い出をつくってもらいたいですし、僕もいい思い出にしておきたいんです。それなら、僕らが出逢ったあの公園から始めるのが一番じゃないですか」
赤頭の変人は、
「美代さんに会えましたから、今日はほかのことはどうでもいいです」
なんてのたまうと、受信をあっさりやめて、私が出てくるのをずっと待合室で構えていやがった。
山久尚司――私はコイツが嫌い。
違う。
苦手。でもない。
うーん、まあ、とにかく、コイツは私にとって、ヘンな存在だ。
一緒にいるととにかくややこしいし、面倒くさいし、頭赤いし、うるさいし、あげく殺してくれだの言うし……。
以前、山久と出逢ったのが『四季の広場』。
彼はどうやらあの公園の名前を知らなかったらしく、あまりにせがむので仕方なく教えてやった。
「それではやり直しましょう」
すると、そう言われた。
「デートは初めから終わりまで、楽しくやらないといい思い出になりませんよ。僕はアナタにいい思い出をつくってもらいたいですし、僕もいい思い出にしておきたいんです。それなら、僕らが出逢ったあの公園から始めるのが一番じゃないですか」