大嫌いな幼なじみと再会した場合。







「大丈夫?恵麻」








支えてくれた人の顔を見て、私は凍りついた。



「こ……うき…くん……」



「久しぶり。」



「あ…久しぶり……」



私たちの間に気まずい空気が流れた。


ど……どうしよ。

何を話せば……



「あれっ?佐倉くんじゃん!久しぶりー!」


「お、谷本。また恵麻と同じ高校なのか。」



光樹くんは深雪と楽しそうに話し始めた。


ふ~…助かった。





「誰、あれ。」


ドキッッ


背後から低い声で囁かれ、心臓が飛び出しそうになる。



「あ、元中の人。佐倉くん。」


「へー…」



葵の声に少し疑いの色が含まれていた。



なんで…元カレって言わなかったんだろ。






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