大嫌いな幼なじみと再会した場合。




「ありがとう。」


葵の手って、サラサラしてて好きだ。


あとね、かすれた笑い声と、

バスケのシュートするときのきれいなフォームと、

なによりちょこちょこ見せる優しさが

好きだ。




「なんか、お前ってさ……」



「え?」




自分の世界に浸っていたので、慌てて葵を見上げる。




「いや、何でもない。」


「は?何!ゆってよー!」


「聞いたらお前怒るからやだ。」


「怒らないって。」



多分怒る。

どーせ、水着似合わないとか、
顔キモいとか、どんくさいとか言われるんだ。



「お前、なんかいっつもエロイんだよな…」


「はっ…………」







私の思考はフリーズした。





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