大嫌いな幼なじみと再会した場合。
あの男の人たちに水着見せないようにするため
とか、ちょっとだけ妄想してみる。
なに考えたって私の自由だしね!
洞窟のなかは暗くて、静かで、少し涼しかった。
「割と涼しいね。」
「そだなー。パーカー返せ。」
「えー。」
仕方なく脱ごうとすると、
「冗談だよ」
と言って乾いた声で笑った。
「…………」
なんか心臓がキュンっていって、言葉がでない。
「戻るか。かき氷食いたい。」
「…………」
「どした?」
どうしよう!
今顔赤くないよね!?
好きってバレないよね!?
「おーい…恵麻さーん」
「っあ、も、戻る。戻ろう!」
なんとか声を絞り出した私を葵は不審そうに見ていた。