大嫌いな幼なじみと再会した場合。




「何?どうしたの?」


葵は照れ臭そうに頭をかいた。


上目遣いで私を見る葵がすごく可愛い。



「ホントのこと言ったら俺のこと名前で呼べ。」


「えっ……」


「俺ばっか名前呼びで、チャラ男みたいだし。

知らねー女が『葵くん』って呼んでんのに、お前が名字呼びとか……」



何を言ってるのか分からない。


だって葵はチャラ男だし、

知らねー女と私も関係ないのに。


まあ、でも


「……別にいいけど……」



「じゃあ言う。」


葵はわざとらしく咳払いをした。


「前言ったろ。昔お前のこと好きだったって。

んで、お前のこと好きって言ってる男子に牽制入れて……近づけないようにしてた、っつーか……」



「っ……な、なにそれ……」



「だから、お前が小学校でモテなかったのは、俺のせいってわけ。」



「っっ……」








なんか、ヤバい。

今嬉しすぎて泣きそう。






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