大嫌いな幼なじみと再会した場合。




同窓会中も気が気じゃなかった。


小学校のころは俺なんかに見向きもしなかったケバい女どもが、ウザいくらい寄ってくる。



お前らなんかどうでもいい。



恵麻が男に話しかけられないかだけが不安だった。





「あ、あいつ…!」


「どーしたのぉ?真田」



恵麻の隣に座ったヤツ。

山口……



微かに聞こえた会話に"連絡先"というワードが入っていた。



「おい、陸。なんか喋れ。」


「は?なんかって、マイクでか?」


「早くしろ!」


「えー…じゃあ!今からゲームやります!!」



おかげで一旦恵麻と山口の会話は途切れたが、

「早くなーい?」
「今入ってるの終わってからにしよーぜ」

「あ…確かに。そうだな!ごめーん!みんな!」


またすぐに恵麻たちは話し始め、連絡先も交換したようだった。







< 158 / 241 >

この作品をシェア

pagetop