大嫌いな幼なじみと再会した場合。
同窓会中も気が気じゃなかった。
小学校のころは俺なんかに見向きもしなかったケバい女どもが、ウザいくらい寄ってくる。
お前らなんかどうでもいい。
恵麻が男に話しかけられないかだけが不安だった。
「あ、あいつ…!」
「どーしたのぉ?真田」
恵麻の隣に座ったヤツ。
山口……
微かに聞こえた会話に"連絡先"というワードが入っていた。
「おい、陸。なんか喋れ。」
「は?なんかって、マイクでか?」
「早くしろ!」
「えー…じゃあ!今からゲームやります!!」
おかげで一旦恵麻と山口の会話は途切れたが、
「早くなーい?」
「今入ってるの終わってからにしよーぜ」
「あ…確かに。そうだな!ごめーん!みんな!」
またすぐに恵麻たちは話し始め、連絡先も交換したようだった。