大嫌いな幼なじみと再会した場合。




「へ……」


そこに立っているのは葵じゃない。


クラスメイトの安藤くんだ。



「な…何……?」


せっかく固く決心した心が緩んでいく。



「あの…えっと、篠岡のこと好きです!

付き合って…くれませんか?」



「えっっ!えっ、な、え……」



こ、告白!?


自分がする前に違う人からされるとは…



「ご、ごめん……

お付き合いできません。ごめん…。」



「そっか…。


聞いてくれてありがとう。」



安藤くんは項垂れながら教室棟の方へ帰っていった。



よし、気を取り直して!!



もう一度深呼吸をして、資料室の扉を開けた。






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