大嫌いな幼なじみと再会した場合。




昼ごはんもおいしかったし、鶴岡八幡宮にも参拝に行けたし…


なんといっても、午後は大半の時間を葵と手を繋いで過ごせたからもう大満足です!!



そして、とうとう運命の時がやってきた。



***


「じゃ、お風呂一緒に行こうね、恵麻。」


「ちょちょちょっと待って!」


「何ー?ちょちょちょ、って。」


深雪ー!笑ってる場合じゃないって。


だって旅館に着いてからも、深雪は滝沢くんとべったり。


つまり葵の予想が的中したわけで…。



「カップルで一室とかありえないでしょ!」


「ありえなくないって。」


「落ち着け、深雪。」


「少なくとも恵麻よりは落ち着いてますー。」



このままだと葵に襲われる!



「ごめんね、恵麻。

でももう荷物部屋で広げちゃったから。」


「なら私も片付けるの手伝…「じゃ!お風呂の時間になったらノックするね~♪」


バタンッ



容赦なくオートロックの扉は閉められ、

私と葵は部屋の外に取り残された。






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