大嫌いな幼なじみと再会した場合。




「光樹くん。

ずっとちゃんと謝りたいと思ってた。

光樹くんのこと利用して、サイテーなやつだったけど、でも…

楽しかった。光樹くんといられて楽しかったです。

ありがとう。ごめんなさい…」


光樹くんはずっと優しく笑っていた。


「俺も…楽しかったよ。

恵麻と付き合ったこと後悔してない。」



私も少し無理して笑顔を作った。



「じゃあまた。」


「うん!」



そう言うと同時に、弱まっていた葵の手に力が入り、私を引っ張り出した。



「待ってくれてありがとう、葵。」


「俺優しいから。」


知ってる。


「どの口が言うか!」


ありがとう。葵。




私たちは指定されたカラオケルームに入った。






< 230 / 241 >

この作品をシェア

pagetop