大嫌いな幼なじみと再会した場合。
「葵、ちょっとお手洗い行ってくるね。」
「あーうん。」
パタパタと小走りで去る恵麻を見送り、
近くのベンチに座った。
徹夜明けは辛い。
あー、なんか寝そう…。
「…あのー………」
「…………」
「すみません!」
二回声をかけられて、ようやく自分が話しかけられていることに気づいた。
「はい?」
話しかけてきたのは二人組の女だった。
多分大学生くらいだろう。
「よかったらご一緒しません?」
「お昼ご飯一緒に食べましょーよ!」
なにこれ、逆ナン?
東京でされたことは何回かあったけど、
こんなところに来てまでされるなんて思ってなかった。