大嫌いな幼なじみと再会した場合。




「葵、ちょっとお手洗い行ってくるね。」


「あーうん。」


パタパタと小走りで去る恵麻を見送り、

近くのベンチに座った。



徹夜明けは辛い。



あー、なんか寝そう…。



「…あのー………」


「…………」


「すみません!」


二回声をかけられて、ようやく自分が話しかけられていることに気づいた。


「はい?」


話しかけてきたのは二人組の女だった。

多分大学生くらいだろう。


「よかったらご一緒しません?」
「お昼ご飯一緒に食べましょーよ!」


なにこれ、逆ナン?


東京でされたことは何回かあったけど、

こんなところに来てまでされるなんて思ってなかった。






< 238 / 241 >

この作品をシェア

pagetop