大嫌いな幼なじみと再会した場合。




「王様あたんねー。」


葵が不服そうに「1」と書かれた割り箸を机に放り投げた。


「王様になって何する気だし!」


「それはまぁ、ねぇ……」


「ばっかみたい!」



私が笑うと、葵もケラケラと笑った。



王様になった男子がしばらく考えたあとニヤニヤしながら言った。




「命令!1番と6番……ハグしてもらおうか!!」



「あ、俺らじゃん。」



「えっ……」



私の割り箸を覗き見て葵はそう言った。



「嘘!また恵麻ちゃんと葵くん?」
「いいなぁ~」



いやいやいや!

さすがにハグなんてされたら身が持たないってば!!






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