夜ー闇に隠された瞳の奥ー




「よし、そうと決まったら明日買いに行こうぜ!」



龍太がそう言って立ち上がる。



「うぃー」



私はそう言って机に置いてあったジュースを飲んだ。





「あ、それ夏の!」



「んあ?別によくね?」


これ、夏のだったのか。


オレンジジュース。意外と子供っぽいの飲んでんなぁ。




「悪りぃ」

「あぁ」



ま、悪いなんて思ってないけど。





「夏ぅ、俺もオレンジジュース飲みてぇ」


「自分で持ってこい」


「ひどい!?ひどいわ!」


「きも」


「えーん、直気ぃ、夏が虐める。」


「うるさいですね。黙ってください」


「えーん、治矢ぁ………」


「…………ぐぅ。」


「うわぁぁぁん!みずなぁ!」




なにこの茶番劇。






「はぁ」


「なんでため息!?みんなひどい!」







「「「うるさい」」」

「……ぐぅ。」




「みんなのバカぁ!」




龍太は部屋を出て行った。


馬鹿か。あいつは。








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