夜ー闇に隠された瞳の奥ー
「みずな笑ってるー!」
「よかったです。本当に、……!」
「……笑顔………可愛い」
「……そうやって、笑ってろ」
なんだか、こそばゆくなって治矢にぎゅっと抱きつくと龍太も私に抱きついてきた。
「俺もー!」
「…………ぐるじい……」
死ぬって。
「龍太、みずな死にます。」
「あはは!」
「…………龍太でかいから邪魔」
「なんだと治矢ー!」
どうでもいいけど、死ぬ………
龍太、強く抱きしめすぎだから。
私を絞め殺す気?
私が苦しんでいると、ふっと開放感が。
「あー!夏がみずなとったー!」
「……どう見たってこいつ死ぬだろ」
なるほど。
私は夏に引っ張られて夏の腕の中にいたから開放感があったのね。
「……ありがと」
「ん」
夏はそう言って私の頭を撫でる。
「……うわぁ、なにこのラブラブ。いちゃつくんならよそでやってよね」
龍太がそう言って部屋からでる。
「……寝てくる」
治矢も部屋からでるし。
「んじゃあ俺もパソコンいじってきます」
直気、お前もか。
てか、
「いちゃついてねぇし………」
みんな勘違いしやがって。
馬鹿が。
結局部屋に納得二人きり。
残された。