夜ー闇に隠された瞳の奥ー
「……みんな馬鹿なの?」
私が呟くと夏は「馬鹿だ」と言った。
本当ね。
「……もう、1人でなんかしようとするな」
ふと、夏が口を開く。
「骸のとき、心配でならなかった」
夏が私を抱きしめる。
「俺は、お前の力になりたい。」
苦しそうに、悔しそうにそう言うと夏は私をぎゅっと少し力強く抱きしめた。
「……夏………………」
私は夏の頭を撫でる。
「ありがとな」
私はそう、呟いた。