夜ー闇に隠された瞳の奥ー



「はぁぁぁ、毎日つまんなーい!」



龍太がそう言って机に項垂れる。



「つまんないと言っても、なにも変わりませんよ」


直気はそう言ってパソコンを取り出す。



「…………寝れれば俺は幸せ」


治矢はそう言って寝る。



「…………ふぁ」



夏も治矢に釣られて欠伸をする。








なんていうか、やっぱりお前らまとまりねぇな。










「…………あ」




思い出した。







「どったの?みずな」




龍太が言う。




「思い出した。」


「何を」


「テスト」


「…………つまんなーい」



「テスト」


「…………つまんなーい」


「テスト」


「みずなのばかぁぁぁぁぁ!」






お前より勉強出来るわ、アホ。




「そう言えば、そろそろテストでしたね。」




「……………めんどくさい」






「……………ふぁー」







そう、そろそろテストの時期だよ。





龍太にとっては地獄の時期だよね。





わかるよ、その不細工な顔を見てたら。








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